充実野菜よありがとう
諸般の事情というのがある。 令和二年、二十四時間テレビが無事に終わった、その晩のことである。日付変わって深夜一時頃のこと。 いろんな作業の流れから、いつもより少しだけ早く嫁さんを就寝させたというのに、昼間からさんざんゴロゴロしていたくせに、わたしはリビングの板の間に倒れて、...
遠い昔の想い出『SFカーニバル』のこと
先日、ひょんなことから大昔の想い出であるところの『SFカーニバル』が話題になった。フレドリック・ブラウンにそういう本があったはずだが、そっちじゃない。およそ40年ばかりの大昔、開催されたSF関連のイベントのことである。 話した相手は、私なんぞよりよほどSFファンをディープに...
たぶん吉川英治文庫賞は『ぶたぶた』を選ぶべきである
そんな賞があるということさえ知らなかったが、古くから読んできた『ぶたぶた』シリーズがノミネートされたという。 ほう、と思う。どんな予選がなされたかは知るよしもないが、そこに目をつけるとはなかなかの慧眼ではないか。では、どんな作品がこれまで受賞してきたのか、今回のノミネー...
『竜形の闇』魔法物語3をプレゼント
『魔法物語』シリーズは、いつの間にか私のライフワークとも言うべき作品に育ってしまった。 これをオンデマンドで出版しようと考え、であるならばと手を入れて、と作業していたわけだ。が、その形態自体に不満があって、いまではやめてしまっている。 が、それでも書き続けてはいるのだ。...
『小さなSF?鑑』のこと
もう数年前になってしまったが、高井信さんが葉書による同人誌『SFハガジン』というのを始めるので、よかったら参加しませんかとのお誘いをくださった。 ショートショートを書く、ということであるなら原則お引き受けすることにしている。 ...
リデビュー小説賞の凶悪さ
講談社がリデビュー小説賞というのを始めたらしい。募集要項を見に行って、不快さに眉をひそめた。 なんだこれは、である。 要するに、一度は本を出したことがある人間のみを対象とした、新人賞なのだ。参加資格のみを制限してはいるが、中身は、つまり参加したことで得られるメリット...
出版のことを考えてみる
出版について考えてみよう。 出版というビジネスは、なんだかひどくいびつで、一般の社会常識では誤解されることが多いように思う。そのため、ツイッターなどでもおかしな話が飛び出して、状況に乗ってしまっている人をいらつかせるのだ。 ...
販売開始した『魔法物語』のこと
魔法物語というタイトルで、かつて作品を発表したことがある。これを、書き直して再発表することにした。 最初に発表した頃、国産ファンタジーはあまり書かれていなかった。いや、私自身ほとんど書いたことなどなかったし、それどころか大して読んでもいなかった。 ...
本格ミステリ大賞2017への投票
本格ミステリ大賞の投票をするため、今年も候補作を購入して読むことにしたわけだ。 評論については、評論という枠組み自体に懐疑的なこともあり、そもそもそれを評価することなどできそうにないので最初から棄権するわけだが、小説の方は、なにしろ本格ミステリ作家クラブに入会するという...
正しいとか優れているとか
生きてゆく、というのは選択をし続けることである、と言ってもいいだろう。 とか言うと、「今日の晩ご飯どうしようかな」的な考えが起こってくるわけだが、まあ、それも選択であるのは間違いないのだが、ここで言ってるのはもっと小さい、原理的なところのお話である。...